• OEM・ODM会社
  • 化粧品会社
  • 交渉
  • 契約
  • 製造

製造物供給契約(クオリティコントロール)

  • #OEM
  • #クオリティコントロール
  • #製造物供給契約

当社は、化粧品のネット専門販売店です。最近売上が停滞しているので何か面白い商品はないかと探していたところ、ユニークな技術を持っている化粧品製造会社を見つけました。
そこでぜひ自社ブランドの製品を作りたいと思うのですが、その製造会社は、創業してから間もなく、規模も小さいため、安定的に良質な製品を製造してくれるか不安です。そのようなリスクを取り除くために契約上規定しておくことがあれば教えてください。

解決への道筋

製造委託契約に、仕様の確定の主体・方法、検査の主体・方法、製造工程、原材料の変更があった場合の規定を詳細に盛り込みます。相手が頼りなく、当方にノウハウが多くあるのであれば、各要素の最終決定権は、自社にあるようにします。その場合、製品に欠陥があった場合の責任は、自社にあるとされる可能性が高くなることに留意する必要があります。

弁護士からのポイント

品質については、製造委託契約において要となる内容です。特に化粧品は、品質に問題があると人の健康を害するおそれがありますので、多額の損害賠償金を支払わなければならなくなる場合がありますし、またブランドの評判にも傷がつきます。
従って、品質に問題が生じることは最も避けなければならないことのうちの一つです。

また、製造会社側でも、製造した後に、注文通り製造したにも関わらず委託側が思っていたような品質でなかったといって受取拒否をされたり、報酬を支払われないというトラブルは避けたいものです。そこで、仕様について、どのような手順で確定するのか、最終的な製品が仕様に合致しているのか検査する時期と手段等を、しっかりと契約書に定める必要があります。

契約書に定めることによって、どのような委託をしたのかについて後になって紛争になることを防ぐことができますし、その仕様を満たすことが法律上の義務となり、万が一仕様と異なっていた場合には、受領せずに作り直すことを要請することができます。

不良品、特に見ただけではすぐには分からない不良品を防ぐためにも、最後の確認だけでなく、検査時期、体制を取り決め、サンプル検査、立入検査をすることができるように取り決めます。
また、化粧品の品質は原材料の品質に左右されますので、原材料の調達先についてもあらかじめ取り決め、または取り決める際に委託者の承認を得るようにし、変更する場合には事前の承諾を要するとの規定も盛り込みます。